畑から。〜農家民宿への道のり〜

愛知県の知多半島で農家民宿開業に向けて邁進中。なかなか開業が難しい業界なので、備忘録を兼ねて誰かのお役に立てれば幸いです。道のりに足跡を残していきます。

ぼくが目指すもの。その4「で、結局なにがしたいわけ?」

 

つづきの記事です。

 

前回までの記事。

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

 

ぼくが目指すものは「宿だ!」そう思ったぼくが

辿り着いたひとつの考え農家民宿

 

農家民宿は良いけれども、

結局あなた、何がしたいのよ?

 

 

ぼくがこの農家民宿で目指したいもの。

 

ひとつはぼくらのコンセプト

「畑は、もっと楽しい。もっとおいしい。」

 

とにかく

「畑であそぶ」

という感覚をもっとみなさんに伝えたいです。

 

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畑はとてもおもしろいフィールド。

 

たくさんの動物や、虫、植物が

あらゆる生態系をつくりあげていて、

自然ならではのとても楽しい経験ができます。

 

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あの、

「自然の中を歩く」という心地よさ。そして

「え、あの野菜ってこうやってなってるの?!」

という、驚き。

 

普段スーパーでは目にしているものの、

実際に見たことの少ない「なっている姿」

 

また、中には普通は出回らない、

大きくなりすぎたもの、形の悪いもの、

いつもと違う色、その野菜のお花やタネ。

 

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「こんな野菜の姿、見たこと無い!」

 

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畑はそんな感動に満ちあふれています。

 

また、そんなフィールドを歩きながら、

野菜を摘んでいき、ベースに戻る頃に待っているのが

 

「程よい疲労感。」

 

この程良い疲労感というのが、

「ごはんをおいしく食べる」ためにとても重要。

より、「畑」と「食卓」のつながりをリアルに感じることができます。

 

そう、畑はとってもおいしいんです。

 

「水」や「鮮度」が重要な要素を占める、

トウモロコシやそら豆、きゅうりやトマトなど、

これらの野菜は特に、「採ったその場」で食べるのが

いちばんおいしい食べ方なんです。

 

これは正真正銘、その畑に来たあなたにしか体験できない、

「生」の「ライブ感」です。

 

ここの感動を伝えたい、という気持ちは常にあります。

 

また、併せて大切にしているのが、

「自分で収穫する」

という経験。

 

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やっぱり、自分で収穫したものって、

とてもおいしく感じます。

 

その野菜自体の価値は変わらないのだけれども、

あなたが自分の手で収穫した瞬間に、

その野菜は「一個いくら」で売れるものではなくなります。

 

あなたが採った、あなただけの食べもの。

 

この感覚を伝えていくことを大切にしていきたいです。

 

そう。だから、

「畑は、もっと楽しい。もっとおいしい。」んです。

 

 

 

 

ぼくが農家民宿で目指したいことのもう一つは

「コミュニケーション」

 

開放感もあいまってか、畑ではなぜか会話が弾みます。

はじめましての人とでも、なぜか仲良くなれます。

 

そんな、ぼくらとお客さんだったり、

お客さん同士のコミュニケーションだったり、

そこも当然大切にしたいのですが、

 

なによりも大切にしたいのが、

 

「農家さん」

 

とのコミュニケーション。

 

ここまで読んでくれた人には伝わると思いますが、

ぼくは本当に「農業」という仕事を心の底から尊敬しています。

 

ぼくらの「食」を支えてくれているこの人たちを

ぜひ世の中に伝えていきたい。

 

そこに対する強い思いもあります。

 

入り口としての「農業体験」に対して、

農家さんとのコミュニケーションとは、

より農業の「深さ」に触れられる素晴らしい機会です。

 

「日本の食」を考えた時に、

必ずしもあなた自身が食料をつくりだす必要があるのではなくて、

「身近な農家さんを応援する」という方法もあるのです。

 

ぼくはそんな

「作り手」と「食べ手」が協力し合える世の中になっていけば良いな、と

単純に思っております。

 

 

なので、まとめますと

ぼくがこの「農家民宿」で実現したいことは、

 

より、みなさんを「畑」の現場に来てもらうきっかけをつくること。

そしてそこで畑のおもしろさ、おいしさに気づいてもらう。

そして農家さんと触れ合える機会をつくり、

より「農」や「食」について深く考えるきっかけをつくること。

 

そんなことが自分の使命だと思っております。

 

ぜひそんな宿が開業できるよう、

これから数年間、全力で頑張って参る所存でございます。

 

もしよろしければ、

応援のほど、よろしくお願いいたします( ̄^ ̄)ゞ

 

長くなりました!

スギヤマでした!

 

 

過去の記事

ぼくが目指すもの。その1「学生時代」

ぼくが目指すもの。その2「あれ、農業体験ってステキ。」

ぼくが目指すもの。その3「宿だ!」

 

ぼくが目指すもの。その3「宿だ!」

 

つづきの記事です。

前回記事はこちら。

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

もっともっと、

「作り手」と「食べ手」が畑でコミュニケーションを

とれるような場所はないものか…。

 

そんな時に出会ったのが、今もお世話になっている

愛知県知多半島美浜町にある「太田農園」さん。

 

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ここでは積極的に農業体験を無料で受け入れて、

「農」に興味のある人や、自然に触れたい人たちの

きっかけをつくり出しています。

 

そこで「農業体験」にかぶれている自分は思うわけです。

 

 

「もっともっと体験の受け入れを進めて、

 有料にすれば良いのに。」

 

 

でも、やっぱり農家さん。

仕事は農作物をつくることです。

 

みなさんもいろいろな仕事をしているから

わかるかもしれませんが、

 

「仕事中に誰かが来られると

 仕事が進まない」

 

という感覚、わかると思います。

 

気軽に畑には来てもらいたいんだけれども、

そればかりされていては仕事が進まない。

 

そんな中で、

 

「農業をやりながら、お客さんの相手をするのは

 ちょっと難しそうだ。」

 

そんな単純なことにやっと気が付きます。

 

 

そこで相変わらず単純思考なぼくは思いつくわけです。

 

 

「だったらぼくが、体験をメインにした

 農園をつくれば良いんだ!」

 

 

 そしてそれからは「体験農園」について

模索する日々がはじまります。

 

 

北海道、群馬、栃木、神奈川、静岡、岐阜、

三重、岡山、福岡、宮崎、熊本、佐賀。

 

本当に日本全国、いろいろな場所を見て回りました。

 

 

そんな中で単純思考なぼくは、

ある重要な答えを見つけます。

 

「どうやら農業体験を仕事にするのは難しいらしい。」

 

ここへ来てやっと重要なことに気がつくことができました。

 

確かにそうですよね。

お客さんに向けた「サービス」に特化していけば

やっぱり「◯◯狩り」になってしまうし、

 

農園への「お手伝い」に特化していけば

「ボランティア」になってしまう。

 

なかなかぼくが思うような、

 

「畑でコミュニケーションをとる」

という場所を仕事としてつくることは難しそうです。

 

 

ここで単細胞スギヤマはもう一つ思いつきます。

「宿だ!」と。

 

1泊できれば、もっと畑もコミュニケーションも楽しめるぞ!

と。

 

これが自分が現在、

農家民宿農家民宿」と息巻いている原因ですね。

 

農家民宿」は良いけれども、

結局どんなことがしたいの?

 

そこを掘り下げていきたいと思います。

 

相変わらず、つづきます。

お時間許せば、お付き合いお願いしますm(_ _)m

 

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

 過去記事

ぼくが目指すもの。その1「学生時代」

ぼくが目指すもの。その2「あれ、農業体験ってステキ。」

ぼくが目指すもの。その4「で、結局なにがしたいわけ?」

ぼくが目指すもの。その2「あれ、農業体験ってステキ。」

 

前回記事のつづきです。

 

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そう、農業をお手伝いすることで感じた

「何かの違和感」「農業の素晴らしさ」

 

自分なりに考え、出した結論のひとつが、

 

「農家さんと、消費者さんとのコミュニケーション」

でした。

 

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スーパーに買い物に行って、

「あれが安い、これは高い」

「色、形が悪い、鮮度が低い」

 

いろいろあると思いますが、

そんなゴタクは抜きにして、

 

「自分の好きな人がつくった野菜を、

 自分で収穫する」

 

というのは理屈抜きにおいしいんです。

 

野菜に対してはいろいろな評価軸がありますが、

 

ぼく自身は

「好きな人が丹精込めて作った野菜」

「自分が畑まで行って、自分自身で収穫した」

というストーリーを感じると、

その野菜は100円でも200円でもない価値がつけられるな、と。

 

この感覚がずっと根底にあり、

「もっとみんなに畑に足を運んでもらいたい!」

と強烈に思うようになりました。

 

そんな中でぼくの中に

「農業体験」

というキーワードがフツフツと湧き上がってきます。

 

 

 

 

そんなことを考えていた時に、

 

「これだ!」

 

と思える機会に出会えました。

 

 

愛知県豊田市の小原村にある「西村自然農園」さん。

 

www.nishimura-n.net

 

ここでの体験がとても強烈で、

いまぼくが目指しているものに大きな影響を与えています。

 

この西村自然農園では、西村さんの自然に満ち溢れた農園を

歩いて回り、その所々に生えている野草や果実を摘んでいきます。

 

スナップエンドウやナス、トマトなどの一般的な野菜をはじめ、

ウメの果実を拾ったり、お茶の葉っぱや

オオバコという野草(普通は雑草)の葉っぱを収穫していきます。

 

「え、これ食べれるんですか?」

という好奇心。

 

そして、積み終わったら、それをみんなで調理していただきます。

その調理も今まで体験したことのないような、

とても自然で優しい調理方法。

 

それを食べた時の感動と言えばもう、

言葉にできないほど。

 

自分で収穫する、

そしてそれを自分で調理して食べる。

 

「食」ってこんなに味わい深いものなんだなあ、と

ある種のショックを受けました。

 

「自分ももっとこういうことがやりたい!」

そう思うようになったきっかけのひとつです。

 

そしてそこから、様々な「農業体験」というものを

探して回るようになります。

 

でもなかなか自分が思うような「体験」には行き当たらない。

大抵は「◯◯狩り」のような商業的なサービスだったり、

「田舎暮らし体験」という感じでゆっくりおいしいご飯を食べるだけだったり。

 

もっともっと、

「作り手」と「食べ手」が畑でコミュニケーションを

とれるような場所はないものか…。

 

そんな時にに出会ったのが、

今もお世話になっている「太田農園」さんなのでした。

 

 

またしても続きます。

長くなってます、すみません^^;笑

 

つづき。

 

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過去記事

ぼくが目指すもの。その1「学生時代」

ぼくが目指すもの。その3「宿だ!」

ぼくが目指すもの。その4「で、結局なにがしたいわけ?」

 

ぼくが目指すもの。その1「学生時代」

こんにちは。

 

今回もご覧頂き、ありがとうございますm(_ _)m

 

ぼくが、これまた、なぜ農家民宿なのか。

ここについて書いていきたいと思います。

 

 

元々、生まれた実家は農家でもなんでもなく、

ごく普通の一般家庭でございます。

 

そんな自分がなぜ農家民宿に興味を持ったのか。

 

 

一番大きなきっかけは、大学時代に北海道へ行き、

「大規模な農業」というものに直で触れたことだと思います。

 

 

なんやかんやといろいろありまして、

高校では畜産を学び、

 

「牛っておもしろい!北海道で畜産学ぼう!」

(なぜそうなった。)

 

と、愛知県から遥々、北海道の帯広の大学へと入学をします。

帯広畜産大学銀の匙の舞台になった高校の隣ですね。)

 

ここでは北海道という土地柄から「農家バイト」というものが

一般的な大学生のバイトとして存在します。

 

ポピュラーなとこで言うと、

ダイコン、じゃがいも、長いもの収穫、

砂糖大根(ビート)の種まきなどなど。

 

今でも記憶に鮮明に残るのですが、

 

ひたすらな単純肉体労働で汗をかき、

十勝平野にある畑のどまんなかにコンテナを並べて

そこでおやつ休憩をするんです。

 

見渡すかぎりの畑、労働後の清々しい疲労感、

おいしいお菓子、農家さんとのふれ合い。

 

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※画像はイメージです。こちらからお借りしました。 

 

ダイコンの収穫なんかは日の出前の早朝(3時頃)から始めるんですね。

作業を進めていると、少しずつ日が昇り始め、

うっすらと朝もやがかかってきて、畑の向こうから朝日が顔を出します。

朝もやと朝日を一身に浴びながらの農作業。とても神秘的なんです。

 

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※こちらもイメージ。こちらからお借りしました。

 

これが自分にとって、とても素晴らしい原体験として残っています。

 

しかし、その一方では「大規模な農業」による

負の側面もいくつか見えてくるわけです。

 

効率を優先するために廃棄処分されていく、

「食べられる野菜」。

 

悪いことではないのでなかなか書きにくいのですが、

当時の自分には何か違和感を感じた、

「効率化」「機械化」。「農業の工業化」。

 

そんな中でも、やっぱり気持ちの良い畑作業と、

その日もらったお給料、そしてたくさんのお野菜。

 

自分の中で感じる「何かの違和感」と、

「やっぱり農業ってすばらしい!」という気持ち。

 

「みんなが食べるための"食料"をつくり出すって、

 めちゃめちゃすごい仕事だな!」

 

その、当時大学生だった自分の崇拝にも近いような

「農業」への憧れ。

 

そして自分自身が農家さんのお手伝いをすることで感じた

「心地よさ」。

 

これが自分が「農家民宿」を開業しようと思った

きっかけの一歩目だったように思います。

 

 

長くなりました^^;

 

次回につづきます。

 

 

 

hatakekara.hatenablog.com

 

 

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ぼくが目指すもの。その2「あれ、農業体験ってステキ。」

ぼくが目指すもの。その3「宿だ!」

ぼくが目指すもの。その4「で、結局なにがしたいわけ?」

はじめまして。

はじめまして。スギヤマと申します。

 

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「農的な暮らし」を追いかけて仕事を辞め、

「みんなで畑を楽しむためのフィールド」

をつくるために、農家民宿の開業に向けて準備をしております。

 

割りと気軽な気持ちで飛び込んできたこの世界。

なかなかに「現実」というものを日々痛感しています。

 

「これはなかなか良いドラマになりそうだ」

 

農家民宿を開業するまでの道のりを、

備忘録を兼ねてこのブロクに書き綴っていきたいと思います。

 

自分の七転八倒な姿が、誰かの勇気になったり

共感だったり参考になったり、そうなっていただければ幸いです。

 

これからどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

 

 

 

初めましての人は読んでみてください。